2016年6月5日日曜日

詩#42 解脱

#42 解脱

躾糸は解かれぬまま
覗かれる穴に
赤襦袢は衣紋掛けに
吊るされた

揺れる袂 行灯消して
払われた裾 濡れて月光
広い針目
乱暴に射し込まれた指
糸食い込めば
艶めく襦袢の赤深まり
悪戯に引っ張れば
苦痛に襞を寄せては欲しがり
混濁の渦に堕ちていく
取り出された
糸切りばさみに射止められ
摩擦の快楽
絶頂に迸り抜けていく


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