2016年6月17日金曜日

詩#204 繭姿

#204 繭姿

コノハチョウ若葉に化け
蜘蛛の巣に引っかかる
アゲハチョウにとまり
包めた透ける繭玉
濡らした薄羽
漏らした薄衣
沈黙の金木犀が覗く悩み事
真綿にするか生糸にするか
蛾の群がる街灯
夜更けに笑う



0 件のコメント:

コメントを投稿