2016年6月21日火曜日

詩#232 凹凸

#232 凹凸

見つけ人の影だけを睨んだ
尋ね人が抱き上げた陽炎の影
よく見たそれは
白線で引かれた人型でした

薬包の折り鶴に耳を預けて
立ち昇る火葬場の煙突の凸だけの煙を
青いビニール袋に詰め込んだ

いつでも起き上がれるよう
月影の凹が磁場に瞬いた時
黒い手袋に塗り固めた
白いハンドクリームが
刺繍の凹を埋める時
青い風船が破裂して
炙ったミイラの遺灰を
白い粉にして吸い込む

いつでも正直な
真っ青に生き抜いていけるよう



#怖い詩

#エロい詩

#官能的な詩




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