2016年6月13日月曜日

詩#178 宮廷料理

#178 宮廷料理

乾煎りされた憎しみ
沸点に立ち昇る
金継ぎされた
グロテスクな宮廷料理

回転テーブルの浮き彫り
花魁の余情
女絵付けしの曲がり指に
動物の快感

節打つ淫らな吟唱
変体した肉体の抑圧
揺さぶられる肉欲
求める褒美に
喰い込む赤縄

曝け出す恥部
花びら餅の吐息
のたうつ苦痛
吸い出される餡
抱きつく善がり声に
絶頂の快楽

腕利きの和菓子職人
こねる猫手の覗き見


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