2016年6月24日金曜日

詩#256 診断書

詩#256 診断書

青むような熱を帯びて
青い花びらを降らせた鉄塔
ざらついた鉄格子に
むき身にしたカタツムリ這えば
狂熱の苦しみが
本性の血毛玉を吐き散らす
立ち枯れた枝に垂れ下がる
生き抜けない僕の
青い死病診断書
いつかの墓地で出会った
横向きの赤い信女
恥じらう戒名手渡され
時の足元は
こんもりとした土の斜面を
丸くした素足の
足の裏が捉えていた
指の間に遺灰を
ギュッとかたく丸め込んだ抑圧
いつまでも終わらない明日は
汲み置いた猛暑の青空




#怖い詩

#エロい詩

#官能的な詩



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