2016年6月4日土曜日

詩#28 花火

#28 花火

スカイツリーに串刺しされた花火
悦の閃光に
少女の影が壁に映る
僕はふと月を見た

月は満月でもなく
三日月でもなく
振り返った少女の影が女になって

「月はいるでも見れるのよ」と
笑い

いつか狂って
壊れてしまいそうな僕に
終わりかけの
垂れる花火が言った

「飲み込む花の火が待っているわ」


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