2016年6月5日日曜日

詩#44 暴く

#44 暴く

夜の窓が邪魔をして
あの人の乗る電車が
見えない
見えるのは
窓に映る知らない自分の姿
角度を変えた視線の先に
急カーブの赤信号
傘さし待ち構える
死神の吐息が
窓を曇らせ
走行する
特急電車を暴くよう
目玉をも焼き付けるような
焚きつける狂烈なフラッシュ
暴かれたのは
行き先を「あの世」に変えて
ボクを抱いた
ピンヒールを履いた女車掌



#怖い詩

#エロい詩

#官能的な詩





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