2016年6月4日土曜日

詩#34 封蝋

#34 封蝋

傷を垂らす
不義の愛が
漏れ出さぬよう
白い蝋は濡らされ
二人の肌に飛沫すれば
女は悦に叫び
男は快感にくぐもる
垂れたその血は
強い女の赤い封蝋
押された華璽に
男が 請うも

「開くことができるのは女だけよ」と
不義の女は笑う


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