2016年6月15日水曜日

詩#195 口移し

#195 口移し

斬り込んだ生花に
活けられた
カサついたドライフラワー
花輪の過去に
靴底を履き替えた
ディスカウントの体売り
駐車違反の白線
隠語の売春模様が描かれ
垂れ込む隠密番号には
当て字がよく似合った

オイル漬けの青林檎が
待ち伏せの毒を回し
置き去りにされた
白いマスクの
吐いたため息は
青魚の皮剥ぎ

万有引力に逆らう
毒づく赤林檎
齧った欠片に
剥き出す芯の罰
罪の女陰に触れ
蒸発させぬとしがみつき
枯れぬ花の
肥大する春
剥がした太陽に
泡をこすりつけた
口移しの色情霊



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