#199 色
もいだ青柿
開いた手中に
腐乱の桃肉
飢渇漏れ出す
柿渋含ませた絵筆に
困窮の画家が撓み
着飾る裸婦
噛み砕いた桃の種に
拾い上げた
レモンの酸っぱさ
パレットに出された色に
色はない。
#20 色
白がごめんねと泣いた
青を水色に変えて
白は許しを請うた
赤をピンクに変えて
白はキリキリと痛み出した
刺し傷を癒すように
舌を舐め壊し
自分の黒い秘部を晒して
白を打ち消すように
噛み砕くと
鮮やかな色が
うすら笑って
白の運命を花言葉に変えた
いけない動物が目を剥き
あなたに尻尾を振ると
警笛を激しく打ち鳴らした
最後の言葉。
「サヨウナラ。」
白い人よ忘れないで
あなたは
「ぶっ壊れているの。」